1 スペクトラムアナライザの RBW(解像度帯域幅)と VBW(ビデオ帯域幅)#
1.1 RBW と VBW の定義#
1.1.1 RBW#
RBW はスペクトラムアナライザの中周波フィルタ(IF フィルタ)の 3dB 帯域幅であり、隣接する 2 つの周波数信号を区別するための最小間隔を決定します。
1.1.1.1 作用#
- 周波数分解能:RBW が小さいほど、隣接信号を区別する能力が高くなります。
- 基準雑音の影響:RBW が 10 倍増加すると、基準雑音が 10dB 上昇します。計算式は:$Noise\ Floor=-174dBm/Hz+NF_{sa}+10\lg (RBW)$、RBW を小さくすることで弱信号の検出能力が向上します。
- スキャン時間:$RBW^2$ に反比例します。
1.1.2 VBW#
VBW はスペクトラムアナライザの平滑フィルタ帯域幅を指し、スペクトルグラフを平滑に表示するために使用され、雑音やスプリアス信号の干渉を排除し、信号を観察および分析しやすくします。VBW は通常 RBW よりも大きく、スペクトルグラフの平滑な表示を確保します。
1.1.2.1 作用#
- 雑音の平滑化:VBW を小さくすることで表示雑音の変動を低減できます(例えば、VBW を√10 倍小さくすると、雑音の変動が約 1dB 減少し、曲線がより滑らかになります)。
- 応答速度:VBW は RBW に影響を与えませんが、過度に小さいと急速に変化する信号の詳細を隠す可能性があります。
2 チップ LED の電圧降下#
チップ LED の電圧降下と動作電流は色、パッケージサイズ、および製造プロセスによって異なります。以下は一般的な色のパラメータの総合整理です。
2.1 異なる色のチップ LED の電圧降下と動作電流#
LED 色 | 電圧降下範囲 (V) | 動作電流範囲 (mA) | 典型的な応用シーン |
---|---|---|---|
赤色 | 1.82–1.88 | 5–8 | インジケータ、低消費電力表示 |
緑色 | 1.75–1.82 | 3–5 | 低輝度インジケータ、省エネ機器 |
オレンジ色 | 1.7–1.8 | 3–5 | 警告灯、状態表示 |
青色 | 3.1–3.3 | 8–10 | バックライト、高輝度表示 |
白色 | 3.0–3.2 | 10–15 | 照明、ディスプレイのバックライト |
2.2 重要なパラメータの説明#
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電圧降下(順方向電圧)
- LED が導通しているときの両端の電圧差であり、半導体材料のバンドギャップによって決まります。
- 規則:赤光 / 黄光の電圧降下が最も低く(約 1.8V)、青光 / 白光が最も高い(約 3.2V)。
- 同じ色の LED の電圧降下には ±10% の偏差がある可能性があり、製造プロセスの違いによります。
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動作電流
- 標準範囲:小型チップ LED(0603、0805 パッケージなど)は通常 3–15mA です。
- 電流と輝度:電流が大きいほど輝度が高くなりますが、定格値を超えると寿命が短くなります(例えば、赤光>20mA は焼損の可能性があります)。
- 最小起動電流:0603 パッケージの LED は 0.1mA まで低下可能ですが、可視輝度に達するには 2–5mA が必要です。
2.3 実際の設計上の注意事項#
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限流抵抗の計算
- 公式:$R = \frac {(V_{電源} - V_{LED})}{I_{LED}}$
- 例:5V 電源で赤光 LED を駆動する場合($V_{LED}=1.8V$、$I_{LED}=5mA$)、抵抗値 $R = \frac {(5-1.8)}{0.005} = 640Ω$(一般的に 680Ω を使用)。
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パッケージと電力
- 小型パッケージ(0402、0603 など):電流は≤5mA が望ましく、過熱を避けるべきです。
- 大電力 LED(3030 パッケージなど):電流は 220mA に達することができ、放熱設計が必要です。
2.4 まとめ#
チップ LED のパラメータ選択は、輝度、消費電力、および寿命のバランスを取る必要があります。低電流設計(例えば赤光 5mA)は寿命を延ばすことができ、高輝度シーン(例えば白光 15mA)では放熱に注意が必要です。実際のアプリケーションでは、特定のモデルのデータシートを参照し、実測値を基準とすることをお勧めします。